台湾の変わった文化を紹介~電音三太子

「三太子」を知っている日本人の方は少ないのではないでしょうか?「三太子」とは中華民族の伝説上の人物、哪吒(ナージャ、ナタとも)のことを指します。ナージャは神の兵を率いる少年神で、二つの車輪がつながった乗り物(風火二輪)を駆り、移動が早いのが特徴。このため、タクシーやトラック、観光バスの運転手たちに信仰されています。
台湾における道教の神様の誕生日を祝う「廟会」(縁日のようなもの)では、大きなお面をかぶり衣装を着て「三太子」に扮した人が大股で練り歩くことがあります。あくまでも伝統的な活動であり威厳の漂う行進ですが、頭でっかちの扮装は何だか可愛らしいですよね。
そのためか、数年前から新たな「三太子」、「電音三太子」があちこちに出没するようになりました。

ここでいう「電音」とはテクノっぽくダンスミュージックにリミックスされた楽曲。「電音三太子」は、いわばディスコ調の曲に合わせて激しく踊りまくる「三太子」です(笑)。数人で現れてそれぞれが異なるステップで踊っていたかと思えば、要所要所で動きをピタリと合わせてくるユーモラスなダンスで、伝統的な「廟会」に新風を吹き込んでいます。